子どもや女性を虐げる国から逃れたDさんに在留資格をください!
子どもや女性を虐げる国から逃れたDさんに在留資格をください!
難民条約では、難民を、人種、宗教、国籍、特定の社会的集団の構成員であること、または政治的意見を理由として迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために国籍国の外にいる者と規定しています。
しかし、日本において難民審査の権限をもっている入管は、難民申請者が迫害を受ける恐れを矮小化しています。
私たちの友人であるDさんは、子どもと女性が抑圧された社会で幼少期から虐待や性被害に遭い、さらには強制結婚を強いられ、日本に逃れてきました。
5月初頭にDさんの難民認定審査の2度目のインタビューが行われるため、以下を求めて、署名を集めます。
・難民条約の基準にあった適正な審査による難民認定
・または人道配慮による在留資格
Dさんは日本での在留資格があれば、強制結婚させられ夫となった魔術師からの脅しや日常的な暴力の危険に怯えることはありません。また、満足に通うことができなかった学校に行き、すでに技術をもっている美容についてさらに学んで、黒人向けの化粧品を作りたいという夢があります。
みなさまのご理解、ご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
この署名は、4月27日(水)に1度しめきり、代理人である弁護士から入管へ郵送いたします。5月8日(日)に2度目のしめきりを設け、インタビューに持参して提出予定です。
--------以下は幼少期からの虐待や性暴力に関する記述があります。読み進める際は、ご無理なさらないでください。--------
Dさんは幼少期から実の両親に、「言うことを聞かない魔女」だとネグレクトされ、複数回にわたり魔術師のもとへ預けられました。さらに、20歳以上になると、魔術師と強制結婚をさせられます。
その間、逃げ出した路上でもレイプをされるなど、10年以上に渡り、虐待や性暴力を受けます。
カメルーンでは民間療法としての魔術が伝統的に存在していますが、その名目で犯罪行為が行われることもあります。しかし魔術による被害は証拠不十分であることが多く、あるいは魔術師の報復を恐れて、警察や司法も機能していません。さらに、魔術師との強制結婚は法的婚姻を結ばないため、離婚の法的手続きができず、結婚関係解消の障害になることが大きな問題となっています。
2021年には、その魔術師が家屋の一部に放火したため、Dさんの家族は引っ越しを余儀なくされ、Dさんに対し結婚生活に戻るように非難しました。
夫は妻を取り戻す権利があるとされており、魔術師による行為は警察もとりあってくれないことが多いのです。
さらに、カメルーンでは英語圏とフランス語圏の政治的抗争の激化によって治安が悪くなり、Dさんのいた地域でもレイプ被害や暴力事件、平和的抗議の圧制が増えています。Dさんはカメルーンにいては日常的な暴力から逃れられないと感じ、野菜を売る仕事や美容関係の仕事によってお金を貯めて2016年に来日し、仕事を得て生活を始めました。その数年後、雇用期間が切れて転職先を探している間に難民申請をしました。
しかし、転職先が見つかる前にビザが切れてしまいます。ある日Dさんは暴行を受け、助けを求めた警察でビザが切れていることがわかり、警察に逆に捕まり入管に収容されてしまいます。
日本の難民認定制度は証拠を必須としますが、Dさんの被害は、証拠を残すことを困難にするような、社会的に権利を奪われた女性や子どもへの抑圧状態が原因です。
また、実の親も虐待や強制結婚を強いており、Dさんの難民申請に対して怒り、他の家族にも手紙や証拠などを渡さないように強いて、連絡が途絶えています。
Dさんは、幼少期に虐待や性暴力からうつになり、小学校を卒業できていません。現在もうつを抱えながら、糖尿病も患っており、支援団体の力を借りて通院しています。
幼少期からの暴力を理由とした難民申請中であるにもかかわらず、かりほうめん状態がまたも行動を制限し、就労を禁止し、不条理と不安定の中で、大きなストレスを感じて生活しています。(かりほうめん 仮放免: 「収容令書又は退去強制令書により収容されている外国人が、請求又は職権により一時的にその収容を停止し、身体の拘束を解く制度」収容されるか仮放免になるかの基準は明確に規定されておらず、対象者や再収容が入管の裁量によって決まってしまいます。)
しかしながら、Dさんは美容の勉強をして、エステやネイルの技術があり、日本で黒人向けの化粧品を作りたいという夢をもっています。
日本で在留資格を得て、自分自身で生きる力を得たいと希望しています。
この文章や署名は、日本社会に難民の状況を知ってもらいたい、迫害の矮小化と難民申請者への人権侵害をやめてほしいというDさんの強い思いから作成しました。
入管の難民審査官が十分に聞き取ることをしなかった、思い出すのも辛い経験を弁護士に語り、陳述書を準備し、2度目のインタビューに臨みます。
Dさんが安全を求めて逃れた日本で尊厳や権利を回復できれば、自分の力で生きることは可能になるのではないでしょうか。日本に住む人たちがDさんが在留資格取得をして安心できる暮らしを送ることを望み、支えていることを可視化するため、署名にご賛同お願いします。
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制作及び連絡先:収容ではなく安心安全な暮らしを
問い合わせ先:nodetentionyeslife_gmail.com(_を@に変えてください)
(文章の内容は、本人の陳述やカメルーンにおける魔術、性暴力に関する国際NGOや政府機関による報告などを参考にしています。)
このオンライン署名は終了しました
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意思決定者(宛先)
- 古川禎久法務大臣
- 出入国在留管理庁 佐々木 聖子長官
- 東京出入国在留管理局